算数コラム

回文数

回文というのは、「竹やぶ焼けた」「新聞紙」のように右から読んでも左から読んでも同じになる文です。子どもは回文が好きですよね。「カツラが落下」とか「任天堂うどん店に」とか。数字でも電話番号の「010」とかクルマのナンバー「8008」などは回文にあたり、回文数と呼べます。
算数の入試問題にも、回文数が出題されることがあります。

 


【問題】

13531391937840487のような、左から見ても右から見ても数字の並びが同じ整数について問題です。15で割り切れる7けたの整数の中で最も大きいものを求めなさい」


 

まず15で割り切れるというのはどういうことでしょうか?
当たり前のことですが、15の倍数ということですよね。
15というのは3×5のことです。
3と5の公倍数ということは、3の倍数であり5の倍数でもあるものです。

5の倍数とはなんでしたっけ?ということですが、それは一の位(1けた目)が0か5です。
7けたの整数であり回文数ですから、1けた目が0だと7けた目も0になって6けたになってしまいます。ですから必然的に7けた目と1けた目は5ということに決定です。

×: 0□□□□□0   〇: 5□□□□□5

そして3の倍数はどういうこと?ということですが、それはもう各位の数の和が3の倍数ということです。
たとえば111とか111111とか1113111ですね。

問題は最大のものということなので、9をたくさん使いたいものです。
それで599□995というものを考えましょう。
この□のなかを調節して和を3の倍数にすればいい。
そうすると□には3、5、8のいずれかが入ります。
最大ですから、答えは5998995になりますね。

もう「右手バテ気味」なので、また次回をお楽しみに!

りんご塾代表

田邊 亨 (たなべ とおる)

滋賀県出身。ニューヨーク市立大学及びぺンシルバニア州立大学で学び、その後大手国際特許事務所、学習塾を経て、現在は彦根市でりんご塾を5教場運営している。2010年より、「りんご塾」として算数オリンピックに参戦し、毎年多数の受賞者を輩出している。長年の指導経験から、算数の早期教育の重要性や、算数好きな子どもを育てる家庭のあり方等についても全国で講演会を行っている。著書多数。

りんご塾代表 田邊 亨(たなべ とおる)

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