モーツァルト方程式
20年以上前に、「この曲を聴くとIQがアップする」というアメリカの大学での研究結果が有名になりました。その曲はモーツァルトの『2台のピアのためのソナタ』です。モーツァルトは1756年オーストリア生まれ。10歳から35歳で亡くなるまで、多くの作品を残しています。
モーツァルトの作品番号は「K.(ケッヘル)」で表します。作品番号は普通「オーパス」ですが、モーツァルトに関してはケッヘルという音楽家がまとめたので、その名前が作品番号になるのです。
ケッヘル番号は1から626まであり、このケッヘル番号からモーツァルトがその曲を書いた年齢がわかる式があります。
「ケッヘル番号÷25+10=モーツァルトの年齢」です。
モーツァルトの最も有名な交響曲40番のケッヘル番号がK.550。
式に当てはめてみると
550÷25+10=32
1788年に作曲されたこの曲。モーツァルトは1756年生まれですから32歳の時の作品で合っています。
また世界一有名な曲のひとつ、「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」はK.525。
525÷25+10=31
1787年作曲です。父レオポルド死去の年でもあります。
「フィガロの結婚」はK.492。
492÷25+10=29.68
1786年、30歳の時の作品です。驚きますね。
彼が最後に書いたとされる曲「レクイエムニ短調」も有名で、K.626。
626÷25+10=35.04
1791年35歳の若さでこの世を去りました。
この式を「モーツァルト方程式」と名付けると、
Y = X÷25 + 10
これはどういうことかと言うと、 モーツァルトは 10 歳から 35 歳まで、毎年平均 25 曲作曲したという意味なのです。
作品数は626ですが、わかりやく625と考えます。モーツァルトは5歳で作曲をしましたが、10歳までの作品は少ないと考え、10歳をプラスしておきます。625曲を活動年数の25年で割ると、25曲になるのですね。
モーツァルトは1756年、ひと(1)な(7)ご(5)む(6)曲をたくさん作曲して、1791年、ひと(1)な(7)く(9)ひっそり(1)と共同墓地に埋葬されました。
りんご塾代表
田邊 亨 (たなべ とおる)
滋賀県出身。ニューヨーク市立大学及びぺンシルバニア州立大学で学び、その後大手国際特許事務所、学習塾を経て、現在は彦根市でりんご塾を5教場運営している。2010年より、「りんご塾」として算数オリンピックに参戦し、毎年多数の受賞者を輩出している。長年の指導経験から、算数の早期教育の重要性や、算数好きな子どもを育てる家庭のあり方等についても全国で講演会を行っている。著書多数。