「算数オリンピック」「キッズBEE」とはどんな問題が出て、どんな子どもが向いている?
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算数オリンピック・キッズBEEとは?
算数オリンピック委員会の公式サイトによると、算数オリンピックについて下記のように説明されています。
算数オリンピックは、国境・言語・人種の壁を超えて、地球上すべての子供たちが、算数という万国共通の種目で思考力と独創性を競い合う大会です。
「算数」を世界の共通語と認識し、世界の子供たちに「算数」をスポーツやゲーム同様に楽しんでもらい、未来を担う新しい才能を発見し育成する場として、フィールズ賞受賞者であり世界的な数学者である「広中平祐先生」により提唱されました。 1992年に第一回大会が開催され、以後毎年開催されております。 算数オリンピックは、世界中の子供たちが競い、語り合うのが目的ですから、学習進度や受験の目安のテストではありません。 |
大会種目は、年齢別に下記に分かれています。
小学生が参加できるのが、「キッズBEE大会」「ジュニア算数オリンピック」「算数オリンピック」です。小学6年生は「算数オリンピック」、小学5年生以下は「算数オリンピック」か「ジュニア算数オリンピック」のどちらか一つ、小学1~3年生は「キッズBEE」に参加できます。ちなみに、未就学児童は参加できません。
- 算数オリンピック キッズBEE大会(小学1~3年生対象)
- ジュニア算数オリンピック(小学5年生以下対象)
- 算数オリンピック(小学6年生以下対象)
- ジュニア広中杯 全国中学生数学大会(中学1・2年生対象)
- 広中杯 全国中学生数学大会(中学3年生以下対象)
算数オリンピック入賞者の約4割が、キッズBEEで優秀な成績を残していたり、入賞したりしています。キッズBEEの対策をすることで、算数オリンピックに挑む上での基礎固めができると言えるでしょう。
次に、それぞれの大会について説明します。
算数オリンピックの5大会
キッズBEE(小学1〜3年生)
算数オリンピックの中で最も対象年齢が低いのが、キッズBEEです。低学年から算数の面白さを知ってもらうことを目標に、2009年に創設されました。四則演算および長方形の面積は履修済みを前提としています。ひらめきを重視した問題が多いのが特徴で、大人でも頭をひねってしまう問題も多く、柔軟な発想が求められます。
「りんご塾」に通う生徒は小学1~2年生が最も多いため、キッズBEEに参加する子が多いです。
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ジュニア算数オリンピック(小学1年生~5年生)
ジュニア算数オリンピックは、より幅広い年代の子どもに算数を楽しんでもらうことを目的として、1997年に創設されました。小学3年生まではキッズBEEがあるため、主な参加者層は4、5年生となっています。
算数オリンピック 小学生全学年(主に小学6年生)
算数オリンピックは、算数という万国共通の種目で思考力と独創性を競い合う大会として1992年に創設された、算数オリンピックの中で最も歴史ある大会です。小学生ならだれでも参加できますが、主な参加者層は小学6年生になります。
ジュニア広中杯(中学1年~2年)
ジュニア広中杯は、次に紹介する広中杯への腕だめしとして、中学1年生・2年生を対象に2004年に創設されました。
広中杯中学生数学大会(中学校1〜3年生)
広中杯中学生数学大会は、数学界において最高の栄誉であるフィールズ賞の受賞者で、算数オリンピック会長でもある広中平祐京大名誉教授にちなみ、2000年に創設されました。中学生であれば学年を問わず参加できますが、主な参加者層は中学3年生です。
算数オリンピック開催の流れ
算数オリンピックは、下記のスケジュールで開催されます。申込みは、公式HPから受け付けています。
トライアル地方大会
まず予選として各地方でトライアル大会が開催されます。会場は塾・予備校を中心に全国250か所以上あります。
【日程】 例年6月
【参加費】1人 5,250円(税込み)
【会場】算数オリンピック委員会の指定する全国の会場
【申込期間】例年4月~5月
ファイナル決勝大会
トライアル地方大会を勝ち上がった子どもたちが、さらにハイレベルな闘いに臨みます。
【日程】例年7月
【参加費】無料(交通費は自己負担)
【会場】 東京・大阪・福岡予定
表彰式
入賞者は東京で開催される表彰式に招待されます。メダルやトロフィーの授与が行われ、入賞者たちの健闘をたたえます。
【日程】例年8月
【会場】国立オリンピック記念青少年総合センター(東京代々木)
算数オリンピック・キッズBEEの問題例
算数オリンピックではどんな問題が出るのでしょうか? どの大会の問題も、通常の学校の授業で習う算数の範囲を超え、より高度な論理的思考や発想力が求められます。キッズBEEは、小学3年生までが対象ということもあり、算数オリンピックの問題に比べてイラストが多用され、親しみやすくなっています。しかし、難易度的には6年生でも難しい内容です。
キッズBEE・算数オリンピックのトライアルで2024年度に実際に出題された問題を紹介しましょう。
【キッズBEE トライアル】
【算数オリンピック トライアル】
いかがでしょうか? 大人であっても、すぐに解ける方は少ないと思います。算数オリンピックやキッズBEEで出題される問題は、該当する学年の文部科学省指導要領に沿って作成されているとはいえ、手強い難問ばかり。単純な計算力ではなく、問題文を理解するための読解力や論理的思考力、図形・空間認識力など、複合的な「算数力」が求められるます。・
算数オリンピックで身につく3つの能力
算数オリンピックの問題はとてもハイレベルです。確かな算数の基礎力を身につけた上での、深い思考力が求められます。
難問に粘り強く取り組み、正解にたどり着く達成感を通して、子どもたちはさまざまな力を伸ばしていきます。
特に身につくと考えられるのが、下記3つの能力です。
- 柔軟な思考力
- 粘り強く考え抜く力
- 難問への耐性
ここからは、算数オリンピックで身につく3つの能力について解説します。
1.柔軟な思考力
算数オリンピックでは、複雑な計算問題よりも、思考力を重視した問題が多数出題されます。そうした問題に対応するには、柔軟な発想と論理的思考力が必要不可欠です。思考力とは、「複雑な課題に柔軟に対応し、多様な答えを導き出す力」のこと。この思考力は、算数オリンピックのみならず、中学受験や社会など、さまざまな場面で求められます。算数オリンピックを通じて身につけた柔軟な思考は、子どもの強い味方となります。
2.粘り強く考え抜く力
算数オリンピックで出題されるのは、簡単に答えが出るような問題ではありません。そのため、答えにたどり着くまで何度も試行錯誤を繰り返し、最後まで粘り強く考え抜く力が必要不可欠です。対策勉強をこつこつ継続するのはもちろん、本番の緊張感の中でも落ち着いて最後まで考え抜くというのは、お子さんの一生に役立つ大きな力となるでしょう。
3.難問への耐性
算数オリンピックに挑戦する子どもは、中学受験を視野に入れている子が多いです。算数オリンピックを通じて、中学受験で出題される算数の難問への耐性をつけておくことができます。特に、年齢が低いほど受験のプレッシャーを感じることなくクイズなどの遊び感覚で取り組めるため、低学年から対策することをおすすめします。
では、算数オリンピックに向いているのはどんな子どもなのでしょうか?
算数オリンピックに向いているのはこんな子ども
全国から算数が得意な子どもたちが集結する算数オリンピック。向いている子どもには、下記5つの特徴があります。
- 中学受験を考えている子
- 時間を忘れて集中できる子
- 負けず嫌いな子
- 数字が好きな子
- 図形問題が好きな子
1.中学受験を考えている子
算数オリンピック対策は、そのまま「中学受験対策」になります。算数は、中学受験における重要科目であり、最も差がつきやすい教科。算数オリンピックで難しい問題形式に慣れておくことで、中学受験でライバルより一歩リードすることができるでしょう。特に難関中学校ほど算数的思考力を問う問題を出す傾向があるため、中学受験で難関校を目指しているのであれば、算数オリンピックはチャレンジする価値が大いにあります。
2.時間を忘れて集中する子
時間を忘れて一つのことに集中するタイプの子は、算数オリンピックに向いています。また、算数オリンピックは90分、キッズBEEは60分と試験時間も長いため、飽きずに問題を考え続けられる子は強いです。
3.数字が好きな子
普段から数を分解したり、数を並び替えてみたり、自分でいろいろと試してルールを発見したりということが好きな子は、算数オリンピックに向いています。数に関する勉強をしておくと、中学受験の最難関校でも必ず活きてきます。
4.図形が好きな子
数と並んで必ず登場するのが図形問題です。算数オリンピックの図形問題は「ひらめき」が必要となります。積み木やブロックなど、立体的なおもちゃが好きな子どもは、ひらめき力に優れていることが多いです。
5.負けず嫌いな子
受験生にとって、負けず嫌いであることは、算数オリンピックに限らずとても大切なことです。ライバルたちと競い合う気持ちが、子どもの学力を伸ばします。
これらの特徴のうち一つでも有している子どもは、算数オリンピックに向いていると言えるでしょう。たとえ現時点でこの特徴がなかったとしても、算数オリンピック対策を行っているうちに、自然と身につくことも十分にあり得ます。
算数オリンピックの対策法
算数オリンピックで出題される問題は、該当する学年の文部科学省指導要領に沿って作成されています。しかしながら、指導要領に準拠した内容とはいえ、算数オリンピックの問題は非常に手強いもの。大人でも簡単には解けない問題が多く、問題形式も特殊です。算数オリンピックで結果を残すためには、算数オリンピック対策に特化した勉強が必要になります。算数オリンピックの対策法は大きく2つあります。
1.塾で対策
算数オリンピック対策の一つ目は、塾に入ることです。「りんご塾」のような算数オリンピックに特化した塾のほか、算数オリンピック対策コースを設けている塾もあります。算数オリンピックの問題は、独学で対策するには
塾で学ぶことのメリットには、先生に質問できること・学習習慣がつくこと・仲間と切磋琢磨できること、などが挙げられます。
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2.問題集で対策
算数オリンピックの対策を自宅でやるのであれば王道は問題集で過去問を解くことです。まずは公式問題集や専用テキストを入手して、どのような問題が出るのかを知りましょう。
・算数オリンピック過去問題集
算数オリンピック・ジュニア算数オリンピック・広中杯ジュニア広中杯の過去問と解説解答が、10年分収録されています。
算数オリンピック公式HPから購入できます。
・キッズBEE過去問題集
キッズBEEトライアル・ファイナル大会の過去問と解答解説が、10年分収録されています。
・明日への算数
キッズBEE・ジュニア算数オリンピックのメダリストを目指す小学校3~5年生が対象の、ハイレベルな問題集です。
まとめ:算数オリンピック・キッズBEEに挑戦することで、一生物の力が身につく
本記事では、算数オリンピックに挑戦することで身につく3つの能力や、算数オリンピックの対策法などについて徹底解説しました。算数オリンピックへの挑戦を通じて、将来にも役立つ様々な能力を養うことができます。そして、数学的思考力は生まれつきのものではなく、正しい方法で勉強すれば誰でも磨くことができるのです。
貴塾でも、生徒の算数的思考力を磨くことは十分に可能です。
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