脳科学コラム

「算数力」を鍛えて賢くなる 就学前の暗算

 

どの分野でも勉強できる賢い子どもは、算数が得意であることが多いです。それは、「数」という抽象概念を理解することで、複雑な状況を体系的に理解し、本質を見抜く力が身につくから。さらに、算数力を鍛えることで脳の前頭前野がよく働くようになり、情緒や思いやりという社会性も育まれます。この算数力を鍛えるのに有効なのが、「暗算」です。

暗算とは、計算機や筆算は使わず、頭の中で計算すること。なぜ暗算が頭にいいかと言うと、暗算を繰り返すほど「海馬」が比例して大きくなるから。海馬とは、長期の記憶を保存する働きを持つ脳の領域で、海馬が大きいほど記憶力がよくなります。事実、数学者の海馬は平均よりも大きいです。

暗算では、まず答えが前頭前野に短期記憶された後に長期記憶されまずが、その際に海馬が急激に成長します。この海馬を大きくする敏感期は、3~6歳。暗算は、就学前に身につけておくのが理想的なのです。
暗算の方法は、くぼた式育児法で実践している「お経式暗算法」をおすすめしています。毎日お母さんやお父さんと「0+0=0」「0+1=1」と唱えることで、小学校では教わらない「0の概念」小学校1年修了時の算数の基本が、自然と身につくでしょう。

ちなみに、暗算の能力に知能指数(IQ)は関係ありません。暗算は後天的に鍛えられますから、どの子どもも伸びる可能性があります。

お経式暗算法

お経式暗算法

くぼたのうけん顧問

久保田 競 (くぼた きそう)

1932年大阪生まれ。京都大学名誉教授、医学博士、脳科学者。東京大学医学部・同大大学院卒業。京都大教授、同研究所所長を歴任。2011年春、瑞宝中綬章を受賞。40年以上前から赤ちゃん育脳の意義を唱え続け、妻カヨ子氏とともに久保田式育児法を考案。「脳の発達に応じた教育」をいち早く提案している。

くぼたのうけん顧問 久保田 競(くぼた きそう)

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