脳科学コラム

子どもの能力を左右する決定的な時期 「臨界期」と「敏感期」

子どもの能力を左右する決定的な時期 「臨界期」と「敏感期」

たとえば、フィギュアスケーターが3回転を繰り返すことができたり、帰国子女がネイティブ並みに発音できるのは、なぜでしょう? これらはすべて、「臨界期」の脳への働きかけが関係しています。

「臨界期」とは生理学用語で、人間の脳の発達の幼児期においてある刺激が与えられたとき、その効果が最もよく現れる時期のこと。臨界期に適切な刺激を与えておけば、その後成長してからもすぐにコツをつかむことができるので、技能の上達が早くなります。

言語や数学、音感、感覚などに臨界期は存在しており、その臨界期は6歳未満。早すぎると衝撃を受ける方もいるかもしれませんが、脳科学的にまぎれもない事実です。よって、外国語数字を処理する能力(筆算や暗算)絶対音感を育みたいなら、3歳ころから始めるのがベスト。運動には臨界期はありませんが、感覚系が関係してくる球技や器械体操、フィギアスケートなどを得意とさせたいなら、やはり臨界期に始めるのがよいでしょう。

また、就学前は、家族をはじめとした周囲の大人たちによる支援が脳の発達に大きく影響する「敏感期」です。「敏感期」とは、臨界期と同じ意味の発達心理用語を指します。ほめたり、おいしい食事を与えるなどの温かなサポートをすることで、脳の「海馬」という長期記憶を司る部分が大きくなり、記憶力がよくなり、賢い子どもに育つのです。

6歳をとうに過ぎている大人も、悲観することはありません。前頭前野は20歳くらいまで成長し続けますし、高齢になってからもマラソンなどの運動によって脳機能は高まることも証明されています。

くぼたのうけん顧問

久保田 競 (くぼた きそう)

1932年大阪生まれ。京都大学名誉教授、医学博士、脳科学者。東京大学医学部・同大大学院卒業。京都大教授、同研究所所長を歴任。2011年春、瑞宝中綬章を受賞。40年以上前から赤ちゃん育脳の意義を唱え続け、妻カヨ子氏とともに久保田式育児法を考案。「脳の発達に応じた教育」をいち早く提案している。

くぼたのうけん顧問 久保田 競(くぼた きそう)

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