教育コラム

塾経営者必見! 塾経営によく見られる課題とその解決策をピンポイント解説

本コラムでは、個別指導塾の経営に悩む個人・小規模塾の経営者様に向けて、「経営課題」「サービス課題」の具体的な課題解決方法をご紹介します。

戦略・策略のイラスト(男性)個別指導塾経営に見られる課題とは

塾経営の課題は、多岐に渡ります。ここではすべての課題をひとくくりにするのではなく、「経営の課題」「サービスの課題」に分け、整理しながら探っていくこととしましょう。

「経営の課題」は、いわゆる「マネジメント」業務です。そこにはマーケティングや人材育成など、経営者としての手腕が問われます。一方「サービスの課題」は、サービスの質や顧客対応など、顧客サービスに係る業務です。

経営の課題

①生徒の集客

1899年の統計開始以降、2022年の出生数が初めて80万人を下回るなど、少子化の一途をたどる日本。一方、塾業界は新規参入が増えており、塾の乱立や顧客ニーズの多様化、IT化など、資本力のある塾や差別化された塾でないと、顧客の獲得が困難になっています。

②アルバイト講師の採用とマネジメント

教育資格や高い学歴を持ち、指導がうまく、生徒からも慕われる。そんな講師を採用できれば万々歳ですが、現実にはそうはいきません。塾の増加に伴って講師の人数も必要になり、市場では優秀な講師は取り合いの状況です。しかも少子化によって、講師を担い手である大学生の人数は年々減っています。採用できても、うまくマネジメントできず離職されてしまうこともあります。

サービスの課題

①授業品質の維持

講師によって、教え方の優劣はどうしても出てしまいます。複数の講師が授業を担当する場合、授業内容や指導スタイルの統一が難しく、授業品質の維持が課題となります。

②業務の非効率

日々の業務に追われて、業務の効率が悪いと悩む経営者は少なくありません。例えば、下記のような例が挙げられます。

・教材とカリキュラムの管理ができていない

・経理や請求業務が手作業でエラーや遅延が発生している

・効果的なマーケティング戦略の立案やSNS・ウェブ広告の知識に乏しい

・業務の手順やマニュアルが整備されていない

これら業務の非効率は、そのままお客様対応へ跳ね返ってきます。

課題解決のための取り組み案

オンライン・オフラインを併用した集客

時代に合わせて、集客方法を見直していますか。従来のチラシ配布や体験会開催のようなオフラインの集客はもちろん有効ですが、SNSインターネット広告など、オンラインでできる効率的なマーケティング施策も検討しましょう。

下記に集客方法の具体例を挙げました。

【オンライン集客】

  • HPを見直す(デザインや導線の見直し、ブログや新着情報の設置など)
  • SNSを活用する(FacebookやTwitterなど)
  • インターネット広告を出稿する
  • Googleマイビジネスに登録する

【オフライン集客】

  • チラシやビラの配布
  • イベント(無料説明会・体験授業)を開催する
  • 友人紹介制度を作る

中でもGoogleマイビジネスは、塾のようにローカライズされたビジネスの集客に効果を発揮するので、やってみる価値は大いにあります。とはいえ、マーケティング活動には費用も時間もかかるもの。具体的な集客に結びつくのかどうか、実際に運用して数値で判定することは必須です。また、今も昔も、塾は口コミ友達紹介プログラムが大変有効です。顧客満足度を高めることで、既存顧客からの新規顧客獲得を促進することができればベストでしょう。

講師の働きやすさに着目

人材の確保と定着のためには、よい人間関係や労働条件、理念の共有など、働きやすく講師のモチベーションを高める職場環境を整えることが大切です。定期的なフィードバックや教育研修等を実施して、講師のスキルアップを図ることで、講師自身も成長を感じるとともに、定着率も上がるでしょう。

また、講師マネジメントで頭を悩ませるのが、労働時間の問題です。授業準備や報告書の作成など、実際の授業前後にも業務が発生し、仕事量が過多になりがちです。適切なクラス担当数や時間割を設定して講師の負担を分散する、業務効率化サービスやオンライン教材等を導入するなどし、講師の負担を軽減することが、最終的には生徒の満足度向上につながります。

教師と生徒と保護者のイラスト

ITシステム導入による経営効率と業務改善

個別指導塾の経営効率化と業務改善には、塾専用のITシステムの導入をおすすめします。以下では、代表的なシステムについて説明します。

  • 生徒管理システム: 生徒の情報管理・進捗状況・授業履歴などを効率的に管理するシステムを導入することで、情報の取得や共有がスムーズになります。
  • 経理・請求システム: 請求書の発行や収支管理を自動化し、請求や支払いの遅延を防ぎ、経理の効率を向上させます。
  • 予約システム: 授業やカウンセリングの予約をオンラインで受け付けるシステムを導入することで、受講生と講師の予定調整を効率化します。
  • 教材管理システム: 教材の作成・更新・配信を効率的に行うシステムを導入することで、講師の教材作成の手間を減らします。

これらのシステムを組み合わせて、個別指導塾の経営効率化と業務改善を進めることで、効率的な運営と高品質なサービス提供を実現することが可能です。もちろんすべてを導入する必要はありません。自塾に最も必要と思われるシステムの導入を検討してみてください。

オンライン学習教材「デキタス」では、生徒管理システムやテスト作成・ノート作成システムを搭載し、業務の効率化をはかっています。

>> 「デキタス」 塾・学校・法人向け小・中学生通信教育システム | 生徒の”続けられる学習習慣”を身につけるオンライン学習 (johnan.jp)

授業の質の担保とコミュニケーションの強化

講師向けのマニュアルやガイドラインを作成し、複数の講師が同じ基準で業務を遂行できるようにすることが大前提です。映像授業やオンライン教材を用いることで、授業の質を担保することも可能です。また、定期的なミーティングを通じて、講師間の意見交換やノウハウ共有を促進しましょう。生徒管理システムを活用して進捗状況を追跡し、定期的な面談やフィードバックを実施するなど、生徒とのコミュニケーションを強化することも欠かせません。

お気づきの方もいると思いますが、これらは講師の働きやすさにも直結しています。講師の満足度を上げることが、サービスの課題を解決することになるのです。

会議のイラスト(男女混合)

まとめ

塾業界を取り巻く環境は非常に厳しいですが、塾のニーズはむしろ高まっています。ただし生き残れるのは、市場のニーズを的確に読み、差別化された塾だけです。経営者として、「経営課題」にしっかりと目を向けて、経営者としてのスキルを付けるのはもちろん、現場に注力するためにもシステムやIT教材を上手に活用して「サービス課題」を解決し、時間を生み出す工夫も必要です。

個人・小規模塾の経営者様にとっては、独立してからが本当の勝負の始まり。生き残る塾の条件を常に考え、経営に全力で取り組み、お客さまから必要とされる塾になってください。

お困りごとがあったら、ぜひ当社にも気軽にお問い合わせください。塾経営のコンサルティングから、塾経営の効率化をサポートするオンライン授業や映像講座まで、さまざまなサービスをご用意しています。

>>学習塾の経営者の方へ | 城南進学研究社-教育関係者向けソリューションサービス (johnan.jp)

 

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