教育コラム

「教育×メタバース」の時代が到来!

 

最近よく耳にする、巨大な仮想空間「メタバース」。Facebookが2021年10月に社名を「メタ」に変更したことも記憶に新しいですね。「メタバース」とはオンライン上の巨大な仮想空間で、アバターなどの自分の「分身」を使って、人と交流する世界を指します。サイバーエージェントの「アメーバピグ」や「あつまれ どうぶつの森」も、メタバースと呼べるでしょう。

歓迎されない? 仮想空間での教育活動

MMD研究所が18~69歳を対象にした調査によると、興味があるメタバースのジャンルは、「ゲーム」「音楽・ライブ」など娯楽分野が高いことがわかりました。「教育・学校」は5%未満と低く、リアルなコミュニケーションが重視される教育分野では、仮想空間での教育活動はあまり歓迎されていないようです。

世界の教育×メタバース事情

しかし、世界の教育界では、メタバースを活用する動きが広がっています。お隣の韓国は2022年1月、教育を含む様々な分野でメタバースがもたらす経済・社会変化への対応をまとめた「メタバース新産業先導戦略」を発表。エリート科学大学として知られる韓国科学技術院KAISTが、ケニアにメタバースキャンパスを設立するなど、国家一丸となってメタバース分野に力を入れている印象です。

アメリカを見ると、VR・AR教育企業「VictoryXR」が、2021年12月にメタと提携してメタバース仮想大学キャンパス「メタバーシティ」を設立する計画を発表。2022年中に、アメリカの10の大学のキャンパスがメタバース化されます。スタンフォード大学では、VR講義の授業もスタートしています。

日本の教育現場でも徐々に台頭

日本で教育にメタバースを取り入れている先駆けと言えば、角川ドワンゴ学園です。例えば2019年から、プレゼンテーションの祭典「NED」を行っています。N高等学校・S高等学校・N中等部などの生徒が、メタバースプラットフォーム「cluster」を活用し、社会課題に対する解決方法などについてプレゼンを行うものです。2021年からは、N高等学校とS高等学校の普通科で、メタバースを活用した授業を導入。生徒はVRヘッドセットをつけて授業に臨んでいます。さらに、運動会もメタバースで実施しているというから驚きです。

22年4月からは、富士ソフトがバーチャル教育空間「FAMcampus」の提供を開始しました。生徒はバーチャル空間上に再現した教育空間にアバターとして通学。フロアにログインし、先生や仲間の存在を感じながら、日々の学習活動に取り組みます。物理的な通学は不要というオンライン授業のメリットは残したまま、対先生や生徒同士のコミュニケーションは図れるというわけです。

 

コロナ禍で、学校の授業もオンライン化が進むなど、世界の教育スタイルは大きく変わりました。日本でも、今後その動きは加速するでしょう。メタバース主要技術の特許件数は、アメリカに続き日本が世界2位。日本でも、その技術力を生かした「教育×メタバース」の進化が期待されます。

 

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