教育コラム

英語圏の子どもが学ぶ英語学習法「フォニックス(Phonics)」ってなに?

フォニックス(Phonics)について

小学校でも英語教育が行われるようになり、子どもの習い事にプリスクールや英語教室が人気です。そこで学ばれているのが「フォニックス」。日本人には聞きなれない「フォニックス」とは何なのでしょう? 意味やルール一覧表、教え方を紹介します。

英語圏の子どもは「フォニックス」で英語を学ぶ

「フォニックス」は、つづり字と音素(音声)の関係を規則化して教える学習法です。英語圏の国々では、子どもに読み方を教えるために広く用いられています。英語の綴りは、その80%近くが文字と音のルールに沿っています。「フォニックス」のルールとパターンが分かっていると、正しく発音できて、初見でも読める英単語が増えるのです。特に、ネイティブに近い発音が学べることから、日本でも人気となっています。では、実際のルールとパターンを見ていきましょう。

フォニックスの基本ルール一覧表

「フォニックス」では、音と文字をくっつける作業をします。アルファベット26文字を普通に読むと、A(エイ)B(ビー)C(スィー)となり、これらはいわゆる「アルファベットの名前」。実際に読むと、a(ェア)b(ブ)c(ク)d(ドゥッ)という「音読み」になります。

26文字の基本フォニックスの表

a
ェア
b
c
d
ドゥッ
e
f
g
h
i
j
ジュ
k
l
m
n
o
p
q
クヮ
r
ゥル
s
t
トゥ
u
v
w
ウヲ
x
クス
y
ィヤ
z

例を挙げてみます。

d + o + g = ドゥッ+オ+グ ⇒ dog (ドォッグ) 犬
c + a + t = ク+ェア+トゥッ ⇒ cat (クアット) 猫

このように、フォニックスをマスターしていれば、正しい発音で単語が読めるのです。

他にも下記のようなルールがあります。

■Vowels(母音)
polite vowels(2文字母音の前の文字を名前読み)ea, ow,
vowel digraphs(2文字の新1音)au, ou, oi

■Consonants(子音)
blends(2音以上混合)bl, sk, tr, dr
consonant digraphs(2文字以上の新1音)wh, sh, th

■サイレントe
eで終わる単語はeを読まず、eからすぐ前の母音を名前読み。cake, take, pile, Pete, rope

基本ルールを覚えても、ルールに則っている英語は8割程度。実際はその種類がとても多く、紛らわしい例外もたくさんあります。すべて読めるようになるには、やはり英単語に多く触れて体得していくことが必要です。

一般的なフォニックスの指導方法

一般的な日本のフォニックス学習法では、アルファベット26文字の発音に、単語の始めの音を関連付けて覚えさせるため、フラッシュ・カードやワークシートなどを使って教えます。絵と文字が描かれたカードなどを使って、”aaa apple”, “bbb book”と子供に発音させ覚えさせるような手法です。しかし、こうした暗記式の学習方法は、低年齢の子どもには適していません。学習が進むにつれて、短い母音・長い母音・二重の子音・二重の母音など、覚えるルールが増えて学習内容がどんどん難しくなるからです。
幼児や小学生に英語を教えるときに最も大事なのが、「聞くこと」と「話すこと」。これは何も英語に限ったことではなく、国籍に関わらず子どもは直に聞いて話すことで、言語を獲得していくのです。では、「聞くこと」と「話すこと」でフォニックスを学ぶには、どんな方法があるのでしょうか?

発音を聞き、体を使って発声する「ズー・フォニックス」

当社が運営する「Zoo-phonics Academy(ズー・フォニックス・アカデミー)」は、言語を習得する1歳から小学生までの子どもの英語力を早期育成する完全英語指導スクールです。フォニックスの発音を聞き、体を使いながら発声する「ズー・フォニックス」という学習法を用いています。「聞くこと」と「話すこと」を重視したフォニックス学習法として、一般的なフォニックス指導法とは一線を画しています。

ズー・フォニックス・アカデミーHPはこちら

一般的なフォニックスと「ズー・フォニックス」の違い

一般的なフォニックス指導は、フラッシュ・カードやワークシートを使い、子どもたちに文字の音とルールを実際の単語と関連付けて覚えさせる暗記式の学習方法を採用しています。
一方、「ズー・フォニックス」では、複雑なフォニックスのルールを楽しくわかりやすく学べるように、学習全てにアルファベットの文字26匹の動物キャラクターを組み合わせ、その動物を疑似化した身体の動作を使っています。これは、人間の脳が「身体で繰り返すことを早く習得し、身体が覚えた運動感覚は忘れない」という特徴を取り入れています。「ズー・フォニックス」によって、子どもたちは文字とフォニックスを驚くほど早く効果的に習得し、独自のカリキュラムに沿って、文字の読み書きを学んでいきます。

動物のアルファベット・カード

子どもたちは夢中になって楽しみながら、自然にフォニックスを覚えていきます。そして、「英単語が読めた!」「英語の絵本が読めた!」という成功体験の連続が、英語を学習するモチベーションを高めてくれるのです。

幼少期における英語教育の分野で国際的に評価

2024年、「ズー・フォニックス」はCorporate Vision主催の『Education & Training Awards 2024』において『Most Innovative Early Literacy Programme – USA』を受賞。幼少期における英語リテラシー(読み書き)教育の分野で最も優れたプログラムとして国際的に評価されました。また、2013年にも、アメリカの6000校以上の教育施設で採用されている全米教師の愛読書『Learning Magazine』にてベスト教材賞を受賞しています。

まとめ

「フォニックス」は、英語圏の子どもたちの英語の読み方の指導法として広まり、現在では英語を外国語として学んでいる子どもたちの学習にも欠かせない学習法の一つになっています。「フォニックス」を学ぶことで、英語の読み・書きが向上し、ネイティブのような発音が可能になります。

一般的なフォニックス指導は、フラッシュ・カードやワークシートを使った暗記式の学習方法を採用していますが、言語の体得で最も重要なのは暗記ではなく「聞くこと」と「話すこと」。例えば「ズー・フォニックス」のように、フォニックスの発音を聞き、体を使いながら発声する学習法であれば、子どもたちは夢中になって楽しみながら、自然にフォニックスを覚えていきます。

「自分で英語が読める」という成功体験を積むことが、子どもを英語好きにする一番の近道です。ぜひ、子どもに会った英語学習法を探してあげましょう。

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