教育コラム

子どもの英語検定試験はどう選ぶ?

今、子どもの英語検定が人気!

小学生の英語必修化にともない、英会話スクールに通う子どもが増え、小学生以下でも受けられる英語検定が盛況です。

下記は、増進会ホールディングス(Z会グループ)が2021年に行った小中高生の資格・検定取得に関する調査です。子どもが取得している資格・検定があると回答した保護者を対象に、資格・検定の種類を聞いたところ、小学生が最も多く取得している資格は「日本漢字能力検定(漢検)」、次いで「日本英語検定(英検、英検Jr.)」でした。

次に、英検受験の状況を見てみましょう。毎年受験者数は増え続けており、2021年度は小学生以下の受験者数が46万人を超えています。これは、日本の小学生の人口612万人に対して8%の割合です。1クラスに30人の生徒がいると、2~3人は受験しているという計算になります。

小学校以下 中学・
高等学校
大学 その他 合計
2021年度実施分
志願者数
461,154 3,026,585 65,549 549,380 4,102,668

(実用英語技能検定、英検IBA、英検Jr. の志願者数の合算)

 

子どもの英語検定はこれだけある

「英検」「英検Jr」という名称が出てきましたが、これ以外にも、小学生以下の子どもの英語能力を測るための英語検定はいくつかあります。下記、「英検Jr」を含めた代表的な検定をリスト化しました。「英検」は小学校高学年以上を対象としているので、リストからは外しています。

検定名称 特徴 試験内容 対象年齢 受験料
英検Jr 「日本英語検定協会」いわゆる「英検」のジュニア版。通称「児童英検」。英語に親しみ外国の文化を理解することを目標に1994年開発。育成型ゲーム感覚のリスニングがメイン。オンライン版のみ個人受験が可能 リスニング 小学校低学年~高学年 ペーパー版2,500円~2,900円
オンライン版2,300円~2,700円
国連英検ジュニアテスト 日本国際連合協会が主催する「国連英検」のジュニア版。イラストを使って楽しく学べる。基本的には塾や学校で実施されるが、個人でも受験は可能。 リスニング 英語学習半年ほどの幼児~小学生 2,970円
ケンブリッジ国際児童英検(YLE) ヤングラーナーズ英語検定(YLE)。子供向けには数少ない、4技能(書く・読む・話す・聞く)が測れるテスト。 リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング 幼児~小中学生 6,000~7,000円
個人の場合+600円
TOEFL Primary 子ども向けTOEFL。 英語運用能力の「伸び」を世界基準で測定する。個人受験可能。 リスニング、リーディング 小中学生 4,000円
ジュニア・イングリッシュ・テスト(JET) 子ども向けTOEIC。コミュニケーション英語の能力を測るテスト。個人受験可能。 リスニング、リーディング(9~10級はリスニングのみ) 小学生~ 2,900円~3,900円

「英検Jr.」と「国連英検ジュニアテスト」の2つは、名前に「ジュニア」「英検」とついていてややこしいですが、まったくの別物です。文部科学省が後援している「英検」は知名度も高く、個人でも自宅で受けられるという点から、一般的なのは「英検Jr」と言えるでしょう。その他の検定は、英会話スクールや塾、学校単位で受験することが多いようです。試験内容も、リスニングだけのものから4技能を測るものまで多様にそろっています。

子どものうちから英語検定は必要?

では、幼児や小学生のうちから英語検定を受ける必要はあるのでしょうか? 一言で言ってしまえば、絶対に必要なものではありません。ただ、受けることで得られるメリットは多くあり、下記のような子どもには受験はオススメできます。

・英会話スクールに通っていたり、英語が好きな子ども

→さらなる英語の勉強のモチベーションにつながる。

・インター進学や留学を考えている

→現時点での実力がわかり、今後の対策が立てやすくなる。

・中学受験を考えている

→試験に慣れることができる。英語入試にも対応しやすくなる。

逆に、英語が苦手・興味がなかったり、合否に敏感で落ち込みやすい子どもには、無理に受けさせる必要はありません。本人の意に反して受験しても、悪いスコアが出て英語嫌いになってしまっては逆効果です。

大切なのは、英検合格ではなく、英語でコミュニケーションがとれるようになること。英検は手段であっても目的ではありませんから、子どもに合った英語指導を行うようにしていきましょう。

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