戦略的な昼寝のススメ
生徒が少し疲れているな、と感じたときは、睡眠不足のあるなしに関わらず、昼寝をおすすめしてください。受験生に昼寝などご法度と思われるかもしれませんが、疲れた体で勉強を続けるよりも、たった30分間の昼寝でパフォーマンスを一気にあげる方が、よほど効率的です。とはいえ、ただ眠いから寝る、というダラダラした昼寝はNG。戦略的な昼寝の術を公開します。
①眠らない昼寝でも構わないと割り切る
熟睡する必要はなく、うたた寝でも十分です。できれば体を横たえると、筋肉と内臓への血流が増えて、体や脳の疲れを洗い流してくれます。
②眠る時間は30分以内
長時間の昼寝は脳が熟睡モードに切り替わってしまうため、時間を決めましょう。
③午後 3 時までに実行
遅すぎる昼寝は体内リズムを乱し、昼夜逆転生活を招くことも。通常の体内リズムでは午後2時頃に眠気が生じるので、その時間の前後を利用するのがおすすめです。
④徹底的に体を休める
本を読んだり考え事をしないように。ベルトは緩めて靴を脱ぎ、アイマスクや耳栓を装着すれば完璧です。
⑤目が覚めたら脳に刺激
昼寝後はぼーっとせず、日の光を浴びる、冷水で顔を洗う、会話をする、階段を使うなど、目を覚ます工夫をさせましょう。
「城南医志塾」顧問医師
医師・医学博士・経営学修士(MD・Ph.D・MBA)
裵 英洙 (はい えいしゅ)
1972年奈良県生まれ。かつては外科医として胸部手術を中心とした診療に従事。現在は「ハイズ株式会社」代表取締役として勤務する傍ら、臨床医として医療現場に携わる。著書に「なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか」「医療職が部下を持ったら読む本」など多数。